環境保全型農業の推進と環境に配慮した堆肥センターの建設
JAえちご上越



1.地域の概要

 上越市は新潟県の南西部にあって、長野・富山県に境を接する上越地方のほぼ中心部に位置する人口約13万人の都市である。北は佐渡を望む日本海に面し、西は南葉山の山並みが連なり、南から東にかけて穀倉地帯の高田平野が広がっている。北陸新幹線長野・上越間の建設が進み、上信越自動車道も1999年秋に全線が開通。上越魚沼地域振興快速道路も着工され、高速交通体系の整備が着実に進展している。また、直江津港ではLNG火力発電所用地の造成を含めたエネルギー港湾としての整備が始まったところである。
 気象状況は、海岸平野部と内陸山間部では多少異なっており、冬季は日本海から北西の季節風が多くの降雪をもたらす国内有数の豪雪地帯となっているが、近年は暖冬が続いているため、少雪傾向がみられる。


2.背景

 農業がもつ環境保全機能の評価の高まりに伴い、農業生産活動における環境負荷の軽減が求められており、また、食の面では、有機農産等や化学肥料・農薬の使用を控えた農産物に対する消費者ニーズが高まっている。
 
 一方、「家畜排せつ物法」の施行により、家畜排せつ物の適正処理が求められる等、畜産経営にとって早急に解決しなければならない大きな課題が提起された。


3.堆肥センター建設への取り組み

○平成11年 「家畜排せつ物法」が公布され、家畜排せつ物の不適切処理の解消が明文化された。一方、管内の酪農家の処理実態や一部農家に見られる環境問題の発生等から、堆肥センター施設建設の気運が高まっていった。
○平成12年

JAえちご上越が事業主体となって、上越市内(南部地域)の酪農家を受益とした堆肥センターを建設した。

○平成13年 JAえちご上越が事業主体となって、上越市内(東部地域)の酪農家を受益とした堆肥センターを建設した。


4.上越東部堆肥センター建設にあたって

○周辺環境に配慮した施設
 ・外部から堆肥が見えない
 ・臭気を出来るだけ飛散させない
 ・廃汁を施設外に流失させない
 ことを基本とし設計


5.堆肥センターの概要

1.上越市南部堆肥センター(上越市金屋)
事業名 平成12年度畜産振興総合対策事業(国補)
事業主体 JAえちご上越農業協同組合
管理運営主体 上越市南部堆肥センター利用組合
農家戸数 飼養頭数
酪農家 5戸 50頭
事業内容

・堆肥舎1棟 199.84m2
・マニュアスプレッダ 1台
・ホイルローダ 1台
・キャリアブリッジ 1台

施設の特徴 ○通気型堆肥舎(鉄骨造、床面一部ブロアー)
○周辺環境に配慮するため

風が民家へ流れない時間帯に切り返し作業を実施
排汁を溜める汚水貯留槽(6m3)を設置

○ 堆肥舎前面に開閉式ネットを張っているため、冬期は雪の混入を避けることができるとともに、粉塵やゴミ等が外部に飛散しにくい構造となっている。

施設の写真

施設外観(正面より)

(後方より)ブロアーの配管

ブロアー

汚水貯留槽

ホイルローダー

マニュアスプレッダ

2.上越市東部堆肥センター(上越市元屋敷)
事業名 平成13年度資源循環型畜産確立対策事業(国補)
事業主体 JAえちご上越農業協同組合
管理運営主体 上越市東部堆肥センター利用組合
農家戸数 飼養頭数
酪農家 3戸 69頭
事業内容 ・堆肥舎1棟   307.4m2
・ホイルローダ、マニュアスプレッダ他
施設の特徴 ○通気型堆肥舎(鉄骨造、床面一部ブロアー)
○周辺環境に配慮するため

4面を覆い堆肥舎出入口に扉を設置
側壁上部に大型換気扇2基を設置
汚水貯蔵槽(2槽連結:7.6m3)を設置

○ 採光、冬期間における舎内温度の確保及び雪下ろし労力の軽減のため、屋根、外壁上部材についてポリカーボネイト樹脂波板を採用(積雪加重 0.35m)


○施設の管理運営


堆肥施用フロー



施設の写真
全景
全景
正面
正面
側面
側面
内部
内部


6.今後の課題

・耕種サイドの利用の拡大
・副資材(もみがら)置場の確保

 

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